AI(ヘッジファンド)vs 投資家(人間)vs アルゴリズム(プログラム)


 

本日はコンピューターの進化によって相場がどう変わっているのかについて話そうと思います。

昔は人と人との駆け引きのみでしたが、コンピューターが登場してからは、プログラム技術の進化、分析能力の向上などにより相場がどんどん変化してきました。

そこへ独立した判断ができるAIが登場しました。

 

最近の相場が今までと違ってきたと感じている人は多いと思いますが、人間が不安や恐怖で固まっている状態でも感情を持たないAIは常に状況を分析し利益を上げる道を選択します。

瞬時に株や債券、原油や金、為替などの値動きを分析するとともに、過去の傾向、ネット上の情報を集め分析します。

この分析能力と決断スピードに人間はかなうはずもなく、想定外の大きな値動きの中で退場させられているのが現状です。

 

高頻度取引(HFT)や高速取引(HST)は能力の高いコンピューターを使いアルゴリズムを実行することで1秒間に数十回もの取引を可能にしています。

2008年以降では、50%以上の取引がアルゴリズム取引と言われていて、AIの比率がどんどん増えている状態です。

 

コロナウイルスの感染拡大で市場の心理が悪化している中での最近の下落をロイターではこう分析しています。

新型コロナの感染拡大によってビジネス活動は停止し、人々は家に引きこもるしかなく、資金繰りに問題を抱える企業もでてきた。こうした状況に株式と債券の大規模な価格調整が誘発され、低ボラティリティーと株高に依存していた取引行動を直撃してしまった。

過去数日間の売り圧力の一部は「リスクパリティー戦略」などを組み込んだコンピューターのシステム取引が原因だ。

リスクパリティー戦略は、債券と株式の双方を買い持ちにするなどして、ポートフォリオ構成資産にリスクを分散、リスク量を均等化させ、資産全体のリスクを低下させることを目指す。

しかし、こうした戦略は、ボラティリティーの高まった時間が長引くと、自動的なプログラム売りが発動されて全資産が一斉に売りに出され、相場の下げを加速してしまう。

ラボバンクの商品ストラテジスト、ライアン・フィッツモーリス氏は「リスクパリティーが多くの相場変動の引き金になった。

この取引環境ではコンピューター対コンピューターという構図になっている」と指摘した。

ただリスクパリティー戦略の資産運用担当者からは、特に1日当たりの取引で見れば、

自分たちなど微々たるもので、市場全体には影響していないとの反論が聞かれる。

ドイツ銀行のストラテジストチームの推計によれば、リスクパリティー戦略で運用されている資産は3000億-4000億ドル。これに対し米国の国債市場と株式市場の規模はそれぞれ17兆ドルと約21兆ドルだ。

ボラティリティーの変化に反応する戦略に定義を広げたところで、運用資産は1兆ドル前後という。

それでも投資家の中には、こうした運用者から売りが殺到すれば、相場下落に拍車を掛けるだけのインパクトがあるとの見方もある。

ジャナス・ヘンダーソン・インベスターズのグローバル債券共同責任者ニック・マロウトソス氏は流動性の枯渇について、リスクパリティー取引の巻き戻しのほか、極度に壊れてきた市場で必死に大損失を防ごうとする投資家の存在などを挙げた。

市場のこうした状況はいつ収束するのか。

結局、新型コロナの収束を待つしかないという以上のことを言える人はほとんどいない。

米連邦準備理事会(FRB)による流動性供給が、最終的にうまく機能するとの期待も乏しい。

ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフ債券ストラテジスト、ギイ・ルバ氏は「追い込まれた投資家の取引によって、次は銀行など市場仲介業者から途方もない量の資金が流出してしまうと思う。

これが金融システム全体に波及するのはもう間もなくだ」と警告しました。

 

アメリカは、全世界の渡航情報を最も厳しい「レベル4」に引き上げました。

まだまだ出口の見えない状況が続きますが、AIやコンピューターは動き続けています。

 

このような状況での相場にどう向き合っていくべきなのか今一度考えてみようと思います。




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