今回は、我が国の空を守ってくれている航空自衛隊のブルーインパルスについて話します。
わが国では、地上における警察、海における海上保安庁に相当する「空の警察力」が存在していません。
そのため航空自衛隊は、平時から有事まで一貫してわが国の空の平和と安全を担う唯一の組織となっています。
戦闘機部隊、航空警戒管制部隊、地対空誘導弾部隊、空中給油・輸送部隊、航空輸送部隊、航空救難部隊などにより、航空自衛隊の部隊は構成されています。
航空自衛隊のパイロットは1日に2度以上、うなるサイレンを聞き、待機室の椅子から跳ね起き、戦闘機へ駆け寄って上空へ飛び立つと、日本の領空に侵入してくる可能性のある不明機に対するインターセプト(進路妨害)に備えます。
2019年度に自衛隊が行ったスクランブル(緊急発進)の回数は、947回にも上っています。
947回のうち、対中国機は675回で71%を占め、前年度比7ポイント増。
対ロシア機は全体の28%にあたる268回です。
尖閣諸島での領海侵入に関しての報道はあっても、領空侵犯やスクランブル発進に関してはあまり報じられていません。
中国は、東シナ海をはじめとする海空域において、軍事力を拡大活発化させています。
また、太平洋や日本海においても軍事活動を拡大・活発化させており、特に、太平洋への進出は近年高い頻度で行われ、その経路や部隊構成が多様化しています。
航空自衛隊は、こうした中国の軍事動向についても常に緊張感を持ち、日夜休むことなく命がけで日本の空を守ってくれています。
そして、航空自衛隊の存在を多くの人々に知ってもらうために、航空自衛隊の航空祭や国民的な大きな行事などで、華麗なアクロバット飛行(展示飛行)を披露する専門のチーム、それがブルーインパルスです。
正式名称は、宮城県松島基地の第4航空団に所属する「第11飛行隊」。
青と白にカラーリングされた6機の機体が、大空で展開する一糸乱れぬフォーメーション、そしてダイナミックなソロ演技。
次から次へ繰り広げられる驚異のパフォーマンスは、驚きの連続です。
その美しく雄大、華麗にして精密なフライトは、国内外から高い評価を得てきました。
ブルーインパルスは、1960年8月、浜松基地の第1航空団第2飛行隊内に「空中機動研究班」として誕生しました。
初代機体であるF-86Fは当時の主力戦闘機です。
東京オリンピックで五輪の輪、大阪万博開会式でEXPO’70の文字を空に描いたことで知られています。
そして、21年間に545回の公式展示飛行を行っています。
数々のアクロバット飛行を披露するブルーインパルスですが、現状に満足することなく日々の訓練に励み、新たなパフォーマンスを創り続けています。
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