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世界中が賞賛、日本人の行動

h23847自分たちは当たり前に行っていること、これは長い間しっかりと受け継がれてきた誇りある生き方なんだと思います。

2011年3月11日に発生した東日本大震災10+ 件は、死者・行方不明者2万5000人以上という大惨禍をもたらした。時の菅直人政権や電力会社の対応は無責任極まりないものだったが、現場の自衛官や警察官、消防士、医師、看護師などの活躍には目を見張るものがあった。

さらに、この時に見せた、被災者たちの行動は、世界中から称賛と感動の嵐を巻き起こした。

諸外国では、先進国・途上国を問わず、自然災害の後には暴動や略奪が大量発生し、社会が無秩序化するのが通例である。ところが、日本では、そういった犯罪が全く起きなかったのだ。むしろ、日本人は平時以上に冷静に行動し、「助け合いの精神」を発揮した。

「逆境にくじけない日本の魂の強さは私たち全てに感動を与え、輝きを放っている」(クリントン米国務長官)

「日本の人々の勇気は日本の偉大さの表れだ」(キャメロン英首相)

海外から、こんな驚嘆の声が次々と寄せられた。日ごろは、反日論調が目立つ海外メディアも、この時ばかりは日本を絶賛した。

「商店の襲撃や救援物資の奪い合いは全く見られず、市民が苦境に耐えていることに感動する」(ニューヨーク・タイムズ)

「他の国民は、これほど正しい行動は取れないだろう」(英BBC)

「なぜ、日本では災害につきものの略奪が起きないのか、米メディアでは次々と議論が巻き起こっている」(米CNN)

極めつきは、反日国家・中国の国営メディアによる次の報道だ。

「日本人の冷静な対応は世界を驚かせた。…東京では数百人が広場に避難していたが、男性は女性を助け、広場にはゴミひとつ落ちていなかった」(環球時報)

阪神淡路大震災の後でも、関東大震災の後でも、日本人の整然たる行動は外国人を感動させている。

宮城県南三陸町職員の遠藤未希さん(享年24)は、3月11日の地震発生直後から、防災無線で「大津波警報が発令されました。早く高台に避難してください」と避難を呼びかけた。多くの町民の命を救ったが、自身の避難が遅れて犠牲となった。職責を全うして殉職した遠藤さんは、靖国神社の英霊にも比すべき存在である。

遠藤さんの話は、内外のメディアで伝えられただけでなく、埼玉県の公立小中学校1250校で使われる道徳の教材で取り上げられる。

サッカーW杯第1戦で日本はコートジボワールに惜敗、第2戦のギリシャに引き分けたが、日本人サポーターは試合後、スタジアムのゴミ拾いを行い、世界のサッカーファンを感動させた。

中韓の反日宣伝にも関わらず、日本の品格を傷つけることは難しい。日本人の劣化を指摘する向きも多いが、日本人の遺伝子は変わっていないのかもしれない。

■藤井厳喜(ふじい・げんき) 国際政治学者。1952年、東京都生まれ。早大政経学部卒業後、米ハーバード大学大学院で政治学博士課程を修了。ハーバード大学国際問題研究所・日米関係プログラム研究員などを経て帰国。メディアで活躍する一方、銀行や証券会社の顧問、明治大学などで教鞭をとる。現在、拓殖大学客員教授。近著に「米中新冷戦、どうする日本」(PHP研究所)、「アングラマネー タックスヘイブンから見た世界経済入門」(幻冬舎新書)

 

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