本日は、VIX指数について話そうと思います。
昨年は、長短利回りが逆転する逆イールドの発生で、
リセッション(景気後退)への強い警戒が広がりました。
そして、そのタイミングがいつ起こるのかを気にしている投資家は山ほどいるはずです。
今回のコロナウイルスの感染が世界中に広がり始めたことで
大暴落につながるのではという声も上がり始めています。
市場の不安心理がチャートで読み解けたらいいと思いませんか?
VIX指数とは、シカゴ・オプション取引所(CBOE)が作り出した
「ボラティリティ・インデックス」の略称です。
VIXはS&P500を対象とするオプション取引の値動きを元に
算出・公表されています。
このVIX指数は投資家心理を示す数値として利用され、
「恐怖指数」という別名が付けられています。
恐怖指数は、通常時 10~20の範囲内で動き、
相場の先行きに不安が生じた時に数値が大きく上昇する特徴があります。
過去のチャートを見ると、大きな出来事が起きた後は大きく上昇しています。
1990年8月23日 イラク軍クウェート侵攻…36.47
1997年10月28日 アジア通貨危機…48.64
1998年10月8日 ロシアデフォルト(LTCM破綻)…49.53
2001年9月21日 アメリカ同時多発テロ…49.35
2002年7月24日 エンロン不正会計事件…48.46
2002年8月5日 ワールドコム破綻…45.21
2003年3月12日 イラク戦争勃発…34.40
2008年9月18日 リーマン・ブラザーズ破綻…42.16
2008年10月24日 世界金融危機…89.53(1993年以降の最高値)
2010年5月21日 ギリシャを筆頭とするPIIGSの国債懸念…48.20
2011年8月9日 S&Pが米国債を格下げ…47.56
2011年10月4日 ギリシャ国債のデフォルト危機…46.88
2015年8月24日 中国経済失速懸念…53.29
2018年2月6日 米雇用統計での賃金上昇をきっかけとした長期金利上昇、
VIXショック「変動幅は過去最大規模」…50.30
不安が高まってきた目安は25で、そこから30を超えてくると
暴落の可能性が高いと読み取ることができます。
ただ、2018年2月12日に VIX指数を不正操作している人がいるという
匿名の告発が証券取引委員会になされていますので注意は必要です。
とは言っても、昨年のVIXショックのように市場が反応すると
暴落は起こりますので、まだまだ利用価値はありそうです。