今回は、本気でアメリカ、イギリスなどを怒らせた中国の末路について話そうと思います。
まさかのヒューストン領事館閉鎖というアメリカの行動に焦りを見せつつも、中国は成都市の米国総領事館の閉鎖を命令しました。
しかし、貿易問題の時と同様に、アメリカがやった事に対して報復するという繰り返しで、中国に策はないと見られ、益々苦しい状況に自らはまっていっていると思われます。
ピュー・リサーチ・センターの世論調査では、中国がアメリカにとって『最大の敵』と答える国民は62%に上っています。
中国が反発すればする程、パンデミックで苛立っている国民の感情がどんどん反中へと向かいます。
トランプ大統領が他の領事館閉鎖についても言及していますので、どう動いてくるのかに注目が集まっています。
一方、インドとのトラブルも悪化の一途をたどろうとしています。
中国とインドの両軍は、6月に衝突が発生したヒマラヤ山脈の国境沿いの係争地から撤退する事を約束したにも関わらず、中国は軍隊を引き揚げていないというのです。
駐留させている兵士の数は4万人と、インドメディアが報じています。
6月15日に両軍の衝突が起き、20人の無抵抗だったインド兵が中国兵によって撲殺されたと報じられてから、軍事協議が7月14日と15日に行われ、双方が撤退プロセスを相互に監視することに同意したはずでした。
しかし、「中国は、防空システム、装甲人員輸送車、長距離砲などの重火器に支えられた、約4万人の大規模な軍隊の配備を維持し続けている。
中国は、いかなる撤退の兆候も見せていない」と、通信社ANIは情報筋の発言を報じました。
インドでの反中感情も日に日に高まっているようで、今最も、突発的な衝突によって対中戦争へと発展する可能性が高いのがインドです。
また、南シナ海でも緊張状態が高まっています。
このような動きの中、世界中で「脱中国依存」が本格化してきました。
アメリカは、香港や中国本土にあるアメリカ企業が、国内に回帰することを推奨し、サプライチェーンをアメリカに戻すための移転費用を全額払うことで全力を尽くすと表明。
また、イギリスは、ジョンソン首相が、医薬品の供給やその他戦略的物資の調達で中国への依存を終わらせるために、「プロジェクト・ディフェンド(Project Defend)」と呼ばれる計画を立てるよう政府内に指示しました。
ドイツの動きとしては、在中ドイツ商工会議所(AHK China)が、在中ドイツ企業526社を対象に実施したアンケート調査では、104社が中国から撤退することを決定、または検討していて、3分の1は中国からの完全撤退を計画している模様です。
そして、台湾企業も2020年事業計画の一環として、中国からの生産移管を検討しているようで、世界最大のEMSであるホンハイ(Hon Hai)を始め、クアンタ(Quanta)、コンパル(Compal)、ペガトロン(Pegatron)、ウィストロン(Wistron)、インベンテック(Inventec)などの台湾大手企業は、今年度の優先事項として中国以外の生産能力の拡大に多額の投資を行っているようです。
わが国は、経済産業省が7月17日、生産拠点の国内回帰や多元化を図るため、第1弾として87件の事業が補助金約700億円を受けたと発表しました。
同補助金は、日系企業が生産拠点を中国から日本への国内回帰や東南アジア諸国への移転を支援することを目的として設けられました。
緊急経済対策の一環として、総額2435億円を2020年度補正予算案に盛り込まれていて、そのうち国内回帰促進には約2200億円を計上し、残り235億円を第三国への生産拠点移転支援に充てるとのことです。
ただ、経団連との足並みはそろっていないようで、経団連の会長は次のように述べています。
「米国は、貿易不均衡や技術覇権を問題視し、中国に相当厳しい姿勢で臨んでいる。
他方、日本にとって重要な市場である中国と、良好な関係を維持する必要がある。
日本政府は、両国と率直に議論できる関係にある。
経団連は、両国経済界と引き続きアクティブに対話を重ね、一帯一路や自由で開かれたインド太平洋(FOIP)などへの取り組みを通じて、経済関係の発展に貢献していく。」
お金や、経済の事しか考えていない人達は、中国に渡ったお金が、武器に変わり、その武器によって我が国が脅されるという構図を理解しているのでしょうか?
トランプ大統領のセリフじゃありませんが、「もうたくさんです!」
我々は中国にお金を渡さないように、「中国製品は買わない」、「中国と関わっている企業のものは買わない」を徹底し、地道にアピールしていくほかなさそうです。