今回は、膨張を続ける中国について話します。
昨日も中国公船2隻の尖閣領海侵入があり我が国への挑発行動を継続している中国に対して、本腰を入れずに実質放置している与野党の議員ですが、産経新聞によると、中国による香港への統制強化を目的とした「香港国家安全維持法」が可決、施行されたことを受け、自民党がまとめた非難決議の内容が分かりました。
すでに同法違反を適用した逮捕者が出ていることについて「重大で深刻な憂慮」を表明。
日本政府には、延期の状態となっている習近平国家主席の国賓来日の中止を求めた模様です。
自民党は昨年11月と今年5月にも、混乱する香港情勢を懸念する決議文をまとめていたのですが、今回の非難決議では「懸念していた事態が現実のものとなった現在、この状況を傍観することはできない」と強調。
高度な自治を保障した「一国二制度」のもとで、経済的に発展してきた香港の今後に関し、「香港における自由、人権、民主主義といった基本的価値が維持されるか疑念を抱かざるを得ない」
「国際金融センターとしての香港の地位にも影響が出かねない」と指摘。
中国政府に対し「国際社会との約束を守り、大国としての責任を自覚するよう強く求める」と訴えた。
また、日本政府には在留邦人や企業の保護を要請。
就労ビザの発給などにより、香港を離れる人々への支援の検討を求めた。
元々、習近平国家主席を国賓として招くこと自体おかしいという声が多く上がっていたのですが、今回ばかりは世論を敵に回すという事もあって白紙に戻すと思われます。
一方、中国の動きは「国家安全維持法」の第38条で中国以外の世界中の人々も対象にしてきました。
これに対しては国際社会も強い懸念を抱いています。
この第38条は、「香港に滞在している外国籍の市民や海外メディアのスタッフだけでなく、世界各国の人々も、香港以外の場所で公に中国当局を非難すれば、同法の取り締まりの対象になると規定する。」
中国当局は、「国際社会の香港市民への支持を断つこと」と、言論統制を海外に拡大する狙いがあるとみられます。
ポンペオ米国務長官は1日の記者会見で、アメリカ国民なども取り締まりの対象になることを懸念し、「許しがたい。すべての国への侮辱だ」と述べました。
約1300社のアメリカ企業が香港に進出しており、およそ8万5000人の米国民が居住しています。
長官は、米国民の香港国家安全維持法に対する不安が高まっていると示しました。
一方、ロス米商務長官は同日、フォックス・ビジネス・ネットワークの取材に対して、香港に本部を構える各国の企業は、中国当局との関係や、「今後、本部を設置する際、香港は依然として最適な選択であるかどうか」を見直さざるを得ないと述べました。
そして、国連も「香港国家安全維持法」について、条文が「あいまいで範囲が広すぎる」と指摘し、集会の自由や表現の自由といった基本的人権が侵害される恐れがあるとの見解を示しました。
国家安全維持法の適用範囲や違反行為について十分な情報や理解がないまま施行され、既に逮捕者が出ていると指摘。
「同法に記されている違反行為の一部は定義があいまいで範囲が広すぎ、暴力的な行為と非暴力的な行為を適切に区別していない」と懸念を表明。
その上で「これは法律の差別的または恣意的な解釈と施行につながる恐れがあり、人権保護を損なう可能性がある。」と述べました。
また、同法が禁じる「外国や外部勢力との結託」について、活動家が表現の自由や、結社および平和的集会の自由といった権利を行使した場合に起訴される可能性があると批判しました。
ただ、国連も常任理事国の座に中国が居座っている限り何の役にも立ちません。
もはや国連が何のために必要なのかすら不明です。
今世界が大きな転換期にあるのは事実です。
我が国も八方美人外交を続けるのはやめて、腹をくくる必要があります。
そして、我々国民も何が起きても正しいことをやり抜くという覚悟がないと中国に飲み込まれます。
覚悟を決めましょう!