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ドルという「武器」に、世界はもう頼らない?──プーチンが放った”金融独立宣言”の本当の意味

私たちが信じてきた「お金の世界」が揺らいでいる

「お金」というのは、本来どこの国のものでもなく、誰もが平等に使える「共通言語」のはずでした。ところが今、その常識が静かに崩れ始めています。

米ドルを基軸とする国際決済網や、SWIFTのような送金インフラは、いつの間にか「特定の国の政策目的を達成するための道具」として使われるようになりました。制裁という名の下に、ある国の資産が凍結されたり、決済網から締め出されたりする光景を、私たちはこの数年で何度も目にしてきたはずです。

こうした流れの中で、上海協力機構(SCO)という枠組みが、非常に興味深い動きを見せています。ロシアのプーチン大統領は、米ドルやSWIFT、西側の銀行、そしてIMFに一切頼ることなく、融資や決済を完結させられる「SCO開発銀行」の創設を提案したのです。

これは単なる一国の思いつきではありません。中国の習近平国家主席もまた、SCO首脳会議の演説で開発銀行の早期設立を訴え、新興国どうしがドルに頼らず資金を融通し合う仕組みづくりに強い意欲を示しました。中国はすでに、SCO加盟国向けに数千億円規模の無償資金や融資枠を用意する構想まで打ち出しています。

今回は、この「独立した開発銀行」構想がなぜ生まれたのか、そしてそれが世界にどんな変化をもたらす可能性があるのかを、じっくり掘り下げてみたいと思います。